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No54 |
質問・討論コーナー「北の国から元気を出す工夫」
(4/4)
坂東 元 氏 |
倉本 聰 氏 |
進行: 長谷部 直幸 氏 |
長谷部 それでは、最後にということで、倉本さんに質問なんですが、、次回作の構想はどのようなものでしょうか、お聞かせください。
倉本 たばこが吸えるという前提でですけれども、今実はもうほとんど撮影されて、 1 月 1 日に放送する作品があるんです。19年前に書いた作品で、少年がコンピューターをガチャガチャにされたために殺人 を犯しちゃって、それで口を聞かなくなってしまいます。じいさんがその子を連れてカナダのロッキーの上にヘリコプターで降りて、そこから下りてくる途中で、全く口を聞かない無反応な少年を一人置いて自殺しちゃうんですね。で、その少年が一人でサバイバルするという話なんです。この中にグリズリーやブラックベアが出てくるんですよ。
札幌でもクマが出ているという話がありますけど、僕のところはしょっちゅう出るんですけど、こちらが興味を持たないと向こうは興味を持ちません。関心を持ったら、向こうも関心を持ちます。人と話していたら、そいつの後ろに出てきたんで、「おい、後ろにクマいるぞ」と言ったら「どうしよう」と言うから、「そのままおれと話し続けろ」と言ったら、クマものそのそのそのそ動いて、向こうで木に登ったりして遊んでいましたけど。
さっきのたばこの話の続きですけど、自分でも本当に少し減らしたいという気はあるんで一つ方法を思いついたんですね。起きてなきゃいいんだと。それで寝る時間を増やしたんですよ。だめですね。12時間寝ていると脳の中にCO2が多くなっちゃうのか、一日中眠いですね。何にもできないですね。冬眠というのはできないんですか。長谷部 人間がですか。
倉本 ええ。これ動物はどうなっているんですか。あそこでは冬眠させないんですか。
坂東 動物園では生理機能上、冬眠しなければしないんですけれども、でも人間も何か難病になった人をとりあえずみたいな技術を開発をしようとはしていますよね。
長谷部 モルモットがいますよね。あれを超低温にさらすと自然に冬眠します。そして冬眠すると、心臓はほとんど止まったような状態になるんです。血圧ももちろんないですし、つまりほとんど死んでいるような状態で寝ているんですけれども、暖めるとちゃんと起きてくるんです。
倉本 いいじゃないですか。その間、僕はたばこ吸わないですむわけですから。循 環器としては、そういうところへどうして医学を進めないですかね。
長谷部 そうですね。それは、でも人間のやることかと言われると、僕はやっぱり寂しいですね。
倉本 いや、寂しいって、吸えないほうがよっぽど寂しいですよ。(笑)
長谷部 僕はもう止めません(笑)。もう自己責任でやっていただくしかないですからね。そのためにどうかなっても、決して僕を訴えることはしないということですよね。
倉本 訴えません、訴えません。確信犯ですから。
長谷部 こういう話をしていると、いくらでも時間がたっていきそうなんですけれども、今日お二人のお話を伺えたということが、元気を出す一番の素になったんではないかと思います。
本日は本当にありがとうございました。
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