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NO.13

不整脈のカテーテルアブレーションについて
( 2/3 )

札幌医科大学医学部 循環器・腎臓・代謝内分泌内科学講座
下重 晋也さん


3 使用する物品、装置

・シース
 カテーテルを血管内に挿入できるように穿刺部に留置するさやのことで、カテーテルを抜いた状態でも血液が逆流しないように逆血防止弁がついています。症例や用途に応じて1.3〜3.7mmの太さのものを2〜5本選択して用います。多くは太ももの付け根の静脈に挿入しますが、必要に応じて太ももの付け根の動脈や、首もしくは鎖骨の下の静脈への挿入も行います。

・電極カテーテル
 先端から複数個の電極が配置されていて、心筋の電気情報をとらえることができます。形状や機能など多くの種類があり、治療する不整脈に合わせて適したものを選択します。

・X線シネアンギオ撮影装置とモニター(図1)
 電極カテーテルの挿入、留置はX線シネアンギオ撮影装置を用い、モニターで透視画像を見ながら行います。当施設では二方向からの透視、撮影が可能なバイプレーンを用いています。

図1 モニター室およびカテーテル室の様子

・アブレーションカテーテル
 治療用カテーテルはアブレーションカテーテルと言います。先端部から高周波エネルギーを発生できる仕組みになっており、先端温度を測定して出力をコントロールしながら安全に通電できます。近年、カテーテル先端部より生理的食塩水を流すイリゲーションカテーテルが使用できるようになり、治療効果と安全性の向上が図られています。

・解析装置
 EPSでは、多くの電極カテーテルから得られた電気情報を同時にリアルタイムに表示したり、記録を保存したり、その場で計測、解析をしたりする必要がありますので、極めて高性能の専用コンピューターが用いられます。

・3 次元マッピングシステム(図2)
 心臓の立体構造と心内電位をコンピューター内に入力することにより立体画像として描出することができ、カテーテルの先端位置もリアルタイムに表示されます。当施設では主にカルトシステムを用いており、最近では心腔内エコーを用いた立体構築も可能となりました。

図2 3次元マッピングシステム


  
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