一般財団法人 北海道心臓協会

トップページ
すこやかハート
トピックス
講演
「○○○」といわれたら
循環器疾患の危険因子
心臓・血管病Q&A
セミナー参加報告
心血管病の治療最前線
心臓・血管病の危険因子
循環器疾患診断法・最近の進歩
ストレスと循環器
血管とその病気
運動と健康
心臓・血管病と闘う人たち
心臓・血管病予防の知識
医食同源
北海道心臓協会編集委員
入会のお願いとご案内
賛助会員の皆様
フリーイラスト集
「すこやかハート」100号記念
心臓協会20年間のあゆみ
事業計画・予算と事業報告・決算
リンク
お問合せ・健康相談はこちら
道新オーロラネットへ戻る
NO.17

悪い肥満を防ぐための食事療法
(5−4)



食物繊維はプロテクター

 お野菜が好きでない患者さんのお話をしましたよね。お食事の時間は結構長かったんですけれど、お野菜を噛むのが面倒くさいということで、食べてなかった。だけど、お野菜を食べると、色々な効果があります。この資料は、食物繊維を多く含む食品です(図7)。お蕎麦も食物繊維は豊富ですね。お芋類だとかお野菜類を1日満遍なく摂っていただきたいものです。食物繊維は1日25gから30gとっていただくということなんですけど、どれ位摂っているかちょっとわかりませんよね。それでご飯も、麺類も、パンも、パンはゴマや大麦が入っているものもありますね、お芋も食べるようにしましょう。お野菜は1日毎食だいたい100g以上、100gから150g摂っていただくと十分だと思います。

 きのこ類はほとんどカロリーがなく、しかもすごく食物繊維があります。海草類もお勧めです。カリウムや繊維の多いものを摂ると、体がコレステロールや中性脂肪や塩分を吸収しないで排泄します。腸にとっては快便が何よりです。佐久間先生がお話になったように、腸の癌が大変多くなっていますので、食物繊維をたくさん摂ってください。

 お野菜を食べる。そのためにはまずは歯も丈夫にしていただく。食事時間を皆さんどれ位かけてますでしょうか。20分から30分かけていただくのが一番良いとされています。噛むのは1口20回から30回。1口30回噛む、そんなことやってられないよと言われる方もいらっしゃるんですけれど、良く噛めば吸収も良くなるし、顎の力もついてきます。それには歯を丈夫にしないと、だから食後歯を磨くことも大事です。顎を使うことは脳細胞にも良いということです。噛むことは大変良いことなので、お野菜を食べるのが何よりです。皆さん食べてらっしゃるかと思いますけども、実行していただきたいと思います。

 後でまた出てくるかもしれないんですけれど、こういった(色の濃い)お野菜、それから大豆製品、納豆、お豆腐も食物繊維が多くなっております。そして果物。ここにはたくさん果物出ていますが、これは食物繊維もありますけれど、ちょっとカロリーが高いので、まあどれか順番に食べていただくということですね。

 これは食品の中で、ビタミン、繊維を多く含むものです(図8)。先程と同じようなんですけども、ビタミンCは果物や色の濃い野菜、ビタミンEはほうれん草やゴマなどにも含まれています。それから食物繊維ですね。これはこんにゃくです、こんにゃくは食物繊維がたっぷりです。これは消化が悪いですから、海草類もこんにゃく類も大量にはいらないんですけど、ほどほどに食べていただければ、体のお掃除をしてくれる役目に大変効果があります。それからお魚類ですね。サンマだとか鮭だとか、季節のものを食べていると体に良いということです。1週間に3回位は食べていただきたいものです。こういったものがコレステロールとか中性脂肪を下げてくれる、食物繊維は、吸収を遅延してくれる大変良い食品ということで、皆様にお話しています。

 それでは、どのようなものを積極的に摂ったら良いのかということでお話します。皆様がいつも食べているお食事で、お浸しだとか、ワカメの酢の物、それからヒジキの煮付けだとか、要するに昔から食べている、おふくろの味的なものが大変食物繊維が多いです。それからビタミン類の豊富なゴマですね。ゴマ和えとか野菜サラダ、それから切り干し大根の煮付け、こういったのは植物繊維が多いので、大変良いと思います。それから、ぬた、酢味噌みたいのですね。カボチャの煮たのとか、きのこのホイル焼きとか、こういったお料理が副菜として毎食入っているというのがよろしいかなと思います。

 次ぎ、塩分に参ります。塩分は薄味が原則です。食品にどれくらい塩分が含まれているかというと(図1)、まずは鮭。塩辛い鮭はお茶漬けにすると美味しいですよね。この一切れで甘口の場合は2.1g位ですけれど、辛塩になりますと4gから5g位の塩分が入っていますので、1日10g以下から7g位に抑えていただくためには、ほとんど塩分を鮭一切れで摂ってしまうことになります。これは大変体に良くないので、鮭を食べるんでしたら甘口にするか、または生の鮭をお料理で上手に加工していただくということですね。

 粕漬けや味噌漬も大変塩分が濃いので、気をつけていただく。イカの塩辛、筋子も塩分が多いです。「生の筋子はだめですか?」と良く聞かれますが、お魚の脂肪なのでDHA、EPAは多くなっているんですが、コレステロールも結構多いですが、塩分が悪いのです、これ塩筋子ですよね。塩筋子は結構塩分が多いから「摂り過ぎるとだめですよ」とお話しています。海苔のつくだ煮も塩分が多いので気をつけてください。それから塩こぶも要注意です。

 ソースは意外と塩分が薄いんですよね。減塩醤油と同じ位です。ですからお醤油よりソースをかけていただくと良いかなと思います。カレーなどは、出来合いのカレールーを使うと塩分が濃いので、ゆるめに調理すれば良いです。今は、減塩醤油のようにかなり減塩したものが出回っていますので、薄味に心がけていただければ良いかなと思います。


(一財)北海道心臓協会 〒060−0004 札幌市中央区北4条西4丁目 (株)伊藤組内 TEL 011-241-9766
(C)Hokkaido Heart Association. supported by Doshin Access Co., Ltd.