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No61 |
病院のチームワークで脳卒中・心筋梗塞を予防する取組:北海道地域連携クリティカルパス
心筋梗塞の予防と再発予防
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三浦 哲嗣氏
札幌医科大学 循環器・腎臓・代謝内分泌内科学 教授
おわりに
最後になりますが死亡原因としての心筋梗塞、脳卒中は、世界的に見ると、悪性腫瘍よりも大きな問題になっています。疾患予防の考え方として、1次予防は心筋梗塞や脳卒中になっていない方の予防で、2次予防は再発予防になります。再発予防は1次予防よりも増して血圧やコレステロールのコントロールが重要になります。
まとめになりますがクリティカルパスとは手順を決め、医師、看護師、作業療法士、栄養士などのそれぞれの職種が一人の患者の情報を共有し、一番良い医療を提供することです。
院内で使うもの、複数の病院間で使うもの、また、今、北海道で使っていますが、地域で使うものがあります。
これを使ったらどれぐらい再発が減ったか、寿命が延びたかについてはもうちょっとお待ちいただかないと分かりませんが、今のところ、危険因子の管理については改善が見られており、有効なのではないかと思っております。
座長・長谷部 直幸先生(旭川医科大学 循環・呼吸・神経病態内科学教授)
みなさん、クリティカルパスとは何かお分かりいただけましたか? 同じ手順で標準化された治療をどこの地域でも、どこの医療機関でも受けることができる仕組みのことでした。
もちろん心筋梗塞が起きましたらAEDの使用をはじめ救急対応することが重要ですが、最も重要なことは、高血圧をきちんと治療してコレステロールを管理して、何より禁煙を徹底して心筋梗塞にならないようにすることが大事であることをお話しいただきました。
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