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NO.4

動物使って研究盛ん
細胞分化の過程明らかに

(2−2)


環器領域で遺伝子治療はどのように進められていますか?

 循環器系疾患では、アメリカで家族性高コレステロ−ル血症を対象として遺伝子治療が行われています。その他、経皮的冠動脈拡張術(風船療法)後、再狭窄や心筋症などで遺伝子治療戦略が考えられています。しかし、まだまだ基礎的な検討をしている段階です。
 心血管系の主要な構成細胞は、細胞の生まれ変わる速さが非常に遅く、心筋細胞にいたっては成人以降、分裂して増えることはありません。ですから、心筋梗塞になっても、死んだ細胞をよみがえらせることができないのです。
 この場合、心筋細胞になる前の段階の幼若な細胞を移植して、心筋細胞になるよう仕向ける、いわゆる細胞移植ということも考えられています。心臓の細胞が分化して成長する過程がだんだんと分かってきましたので、大いに可能性がある方法です。
遺伝子と病気のからみ方の解明が必要
 心臓病などはADA欠損症とは異なり、一つではなく多くの遺伝子が関与しています。遺伝子治療は病気の原因となる遺伝子がはっきり分かっている場合有効です。ですから、病気にはどんな遺伝子が関係しているのか一つひとつ絡んだ糸をほぐすように明らかにして行く必要があります。まだまだ未知の遺伝子がたくさんあるので、この道のりは決して簡単なものではありません。
 ある遺伝子を多く発現させたり、全く発現させなかった場合に一体どうなるのか、動物を使って遺伝子の研究が盛んに行われるようになってきました。また、抗ガン剤の効き目を高めるため効率的に遺伝子を組み入れる方法なども開発されています。
将来は化学合成薬と遺伝子薬を併用に?
 将来的には、現在ある化学合成した薬とともに、遺伝子薬が使われる時代が来るかもしれません。カビから作られたペニシリンが劇的な効果を発揮したように、遺伝子薬が心臓病やガンを病気のもとから治すことができる時代がいつかは来るものと信じています。


  
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