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NO.14

調子の良いとき、不整脈の薬を自分の判断で止めていますが問題ありませんか?

札幌医科大学医学部第2内科 中田 智明


Q.調子の良いとき、不整脈の薬を自分の判断で止めていますが問題ありませんか?

 ホームヘルパーとして、84歳の不整脈を患っている人の所に行っているのですが、患者さんは薬を毎日飲まなければならないのに、「薬に頼りたくない」と言って、たまに飲まないことがあります。間引きして飲んだ方が調子が良いと言いますが、不整脈で出ている薬は自分が調子良かったらちょっと止めたりしても何ともないものでしょうか?

A.どのような理由で不整脈の薬を飲んでいるかが重要です

 講演でお話したように、不整脈はどういう種類のもので、どういう理由で不整脈の薬を飲んでいるかということが重要です。仮に、飲まないと命にかかわる不整脈であれば飲んでいただかないとなりません。しかし残念ながら、専門医でない場合には、期外収縮が1、2個あるだけで安易に薬を使う場合もありますし、自然と不整脈が消えて、もう薬が不必要になっている場合もあります。実際、心臓の専門家ほど慎重に使います(その副作用を良く知っていますから)。しかし必要な時は、副作用を承知のうえで使うこともあります。したがって、その理由が重要ですので一概にいえません。

 ただ、その方が飲まない方が調子が良い、飲んだ方が具合が悪いとおっしゃるのなら、正直に担当の先生に相談した方が良いと思います。勝手に間引きするのはとても良くないことです。薬の有効性よりも副作用が問題なら止めた方がいいですね。ところが、仮に我慢できる副作用で、絶対に必要な薬だったら飲んだ方がいいですね。服用状況がわからないと、何か問題が生じたとき、その薬を飲んだためか、逆に飲まなかったせいか、判定できないことになります。

 本当に現在もその薬が必要なのかどうか、以前必要だったとしても、今も必要なのかということを検討したほうがいいですね(これはもちろん医師の仕事)。1年前から飲んでいて、今も必要だということもありますけど、その時は必要だったけど今は必要ないとうこともあります。というのは、不整脈というのは常に出ている人もいれば、本当にたまにしか出ない人もいますね。大多数の人はたまにしか出ません。色々なストレスがあった時、疲れている時とか、運動、タバコ、会社でリストラの対象になったとか、いろいろな事で不整脈というのは出るものですから、その患者さんの背景、不整脈を悪くしている背景をきちっと把握した上で使わないといけません。老人では、栄養状態、電解質や蛋白質、腎機能などのチェックも必要ですから、担当の先生に相談したほうがいいですね。


  
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