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No.74 |
「0から1をつくる」〜故郷から世界へ
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カーリングチーム「一般社団法人ロコ・ソラーレ」代表理事
本橋 麻里 氏
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北海道新聞10月9日朝刊掲載 北海道新聞提供 講演第2部は本橋麻里氏のリモートで講演の予定が急きょカナダでの大会出場が決まったため、事前収録した映像を上映しました。
本橋氏は北見市の実業団を経て青森市のチームに移り4年間道外で修行、その頃からオリンピックを意識し始めましたそうです。
その後、2006年のトリノ五輪(7位)、2008年世界選手権(4位)、バンクーバー五輪(8位)と世界で戦う中、強豪国の選手が結婚や出産など、人生をカラフルにしながらカーリングを楽しむ姿に影響を受け、このまま4年に1度のオリンピックが人生のすべてではだめだと考え、北海道で再スタートするために2010年8月「ロコ・ソラーレ」を結成しました。青森のチーム時代に学んだ「カーリングで町おこし」を郷土で実現し、選手が安定した環境でプレーを続けられるよう、資金集めや幅広い層の選手獲得に動きました。
2018年平昌五輪に8年ぶり、3度目のオリンピックへサポート役であり1児の母親として参加しました。これは憧れであったスウェーデンのママさんチームと自分が同じ状態だと気づきました。
子育てをするなかで人間的に成長できたことがふたつあり、「相手ではなく自分がかわること」を経験し、選手をチームの駒として見るのではなく「みんな誰かの大切な人」と視点を変えて接することで、チームの人間関係が良い方向に変わりました。
最後に来場者へのメッセージとして、アスリートも一般の人と変わらない存在であることを指摘した上で、「最後に笑いたいという思いで毎日小さな目標に疑いなく全力で取り組み、努力を積み重ねているだけ」と強調し、「みなさんも小さな目標を立ててクリアすることで、人生を明るく過ごしてほしい」と語りかけました。

