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No58 |
ノーベル賞と私の健康法
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鈴木 章氏
北海道大学名誉教授
ただいまご紹介いただきました鈴木でございます。今日、私の前にお話をされた筒井先生は、私の主治医でございます。と申しますのは、今年で83歳になり割と元気にやって来たのですが今からちょうど3年前、図らずもノーベル賞をいただくことになり、しばらくは講演会やマスコミのインタビューなど、かなり忙しい目に遭いました。その年の11月ぐらいだったと思いますが、血圧が少し高かったので、当時の北大総長をされていた佐伯先生に報告したところ、それは大変だということで、北大病院の筒井先生が私の主治医となっていただくことになりました。12月にストックホルムに参りましてノーベル賞を受賞したときも、北大病院から筒井先生のお弟子のお医者さんに来ていただきました。そのときは、私の家内も一緒に参りまして、家内は腰が痛いということで先生に腰の薬をいただきました。北大からも数名の方に付き添っていただき、その中で一番若い事務職員が風邪を引き、先生から薬をもらいました。ですから、2人の患者が出たけれども、鈴木先生は大丈夫でしたと北大に帰って病院に報告されたと聞いております。
そのようなことで、北大病院、特に筒井先生にはお世話になっております。その筒井先生から今日のフォーラムで何かお話をしてほしいというお勧めがございました。ほかの方ですとお受けできないとお断りしたと思いますけれども、筒井先生のお話を蹴ることはできませんので、お受けして、本日、ここに来たわけでございます。
私は体の調子が悪いことはあまりないのですが、唯一守っていることは、お医者さんがおっしゃることを100%守るということです。私は自然科学者ですから、自然現象などに対して従うことは大事だと思っておりますので、お医者さんからサジェスチョンされたことは今でもきちんと守っております。
もう一つは、毎日、午前か午後に一度、40分から45分ぐらい、7,000歩ぐらい散歩しておりました。しかし、このごろはちょっと忙しくて、最近はあまりやっておりません。これで健康に留意しているのかどうかはわかりませんが、そういうことで、あまり無理をしない程度に運動をしております。
ですから、今日のテーマにフィットするようなお話はできません。そこで、今から3年前の2010年に、図らずもノーベル賞受賞の知らせを受けました。私が専門にしているのは化学という領域ですが、どういう理由で、どんなふうにしてもらったのかについてお話しさせていただきたいと思います。
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