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NO.8

脳卒中について
脳出血(後編)

(1/2)


中村記念病院副院長 大里 俊明氏


 脳の血管が何らかの原因で破れて出血する病態です。脳自体に出血する脳内出血と脳と脳のすき間であるくも膜下腔に出血するくも膜下出血があります。これに脳血管が詰まる脳梗塞を合わせて脳卒中と言います(図1)。
 それぞれの頻度としては、現在は脳梗塞が7割、脳内出血が2割、くも膜下出血が1割です。半世紀前は脳出血が8割を占めており、これはアルコールの多量摂取が原因でした。
 現在は食事の欧米化により高血圧、高コレステロール血症、糖尿病が増えたことによる動脈硬化が原因で脳梗塞が多くなっていますが、脳出血も同様の原因で起こります。

図1

1 脳内出血

 脳内の血管が破れて出血する病気です。現在もアルコール摂取が多ければ多いほど発症率が高い病態です。
 しかし、多くは高血圧により脳血管が動脈硬化から壊死をおこして破綻することが知られています。出血量が少なければ保存的治療を行いますが、出血量が多いために意識状態が悪く生命の危機にさらされている場合は血腫除去術を施行します。
 今までは開頭血腫除去術といって皮膚を大きく切って大きく開頭して血腫を除去する手術が主に行われてきました(図2、3)。
 最近は小さな皮膚切開で頭蓋骨に小さい穴を開けて内視鏡を用いて血腫を除去する神経内視鏡手術も増えてきており、この方が脳への侵襲がより少なくすみます(図4、5)。出血量や患者の年齢、意識状態などによって、外科的治療(開頭か内視鏡のどちらがいいか)か、保存的治療かを選択します。

図2
図3
図4
図5

 


  
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