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NO.27 |
心臓の管が硬い、といわれました
川村祐一郎・旭川医科大学保険管理センター助教授
Q.心臓の管が硬い、といわれました
61歳の女性ですが、先日、検査で「心臓の管が硬い」といわれました。「この歳にしては…」ともいわれました。どういうことなのか、どういう予防策があるのか、教えてください。
A.まず心電図変化と危険因子の確認を
「心臓の管が硬い」というのは、おそらく、心臓の血管が動脈硬化しているという意味かと思います。「心臓の血管」といっても漠然としていますが、具体的には心臓を栄養している「冠状動脈」という血管のことをいっているのでしょう。この血管が、流れが悪くなったり、詰まったりするのが「狭心症」「心筋梗塞」など、いわゆる「虚血性心疾患」とよばれるものです。
そこで、担当の先生にお尋ねして、以下の2点を明らかにして下さい。(1)虚血性心疾患があると思われるような心電図変化があったのか(虚血性心疾患は、普通は心電図で診断するので)。
(2)動脈硬化しそうないくつかの因子(危険因子といいます)があるのか。その因子とは、具体的には肥満、高血圧、糖尿病、高脂血症(高コレステロール血症)、運動不足、更年期を過ぎている、などです。もしあなたがタバコを吸われるのなら、これも危険因子です。また、血縁の方で、脳卒中、心筋梗塞など、動脈硬化性の病気にかかった方がいるとしたら、これもあなたにとって危険因子となります。
もし、上に述べた所見のいくつかが当てはまるのなら、それの対策こそまさに予防策ということになります。ぜひしっかりと先生に聞いて、問題点を明らかにして、対策をたてて下さい。

