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NO.7 |
旭川医大第一内科 川村祐一郎
Q.大学入学の健診で不整脈といわれた
18歳男性、学生。これまで健康でしたが、大学入学時の健康診断で「不整脈」と言われました。私の祖父母も現在通院中の病院で「不整脈がある」と言われており、何種類かの薬を内服しているようです。遺伝的に不整脈持ちの家系なのか、また、祖父母同様何らかの内服が必要なのかなど、どのように考えたらよいでしようか。
A.全く治療の必要のない不整脈もある一口に不整脈といっても、その種類はさまざまです。あなたのおじいさま、おばあさまとあなたの不整脈が同じものであるという根拠は全くありません。むしろ、おじいさま、おばあさまは何かの心臓病、あるいは高血圧などの治療を受けられており、それにたまたまある種の不整脈が合併している状態なのではないでしようか。こんどお会いになったら「先生には、病名は何といわれているの?」と尋ねてみるとよろしいでしょう。
ところで、あなたの不整脈についてですが、健康な人でも詳しく調べると3人に1人くらいに不整脈があるとされています。その種類も「心室性期外収縮」「心房性期外収縮」といった、全く治療の必要のないものがほとんどです。あなたが健康診断を受けたときの「不整脈」が心電図をもとにして言われたのか、検脈あるいは聴診で言われたのか、お話だけでははっきりしませんが、いずれにしても最寄りの病院で事情を話し、一度心電図および長時間心電図(ホルター心電図)を記録されてみては、いかがでしようか。
そのときの医師の判断によっては、背景に何か心臓病が隠されていないかをチェックするため胸部レントゲン、心臓エコー検査なども行われるかも知れません。これらの検査の結果、治療の必要のない種類の不整脈だと判明したらもう心配はいらないと思います。

