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NO.1


斗南病院循環器内科長 
尾山洋太郎



Q.家事従事中に突然脈拍が速くなり心配

 26歳主婦。生来全く健康ですが、近ごろ家事仕事中、突然脈が数えきれないくらい速くなる発作を起こします。動悸が強くとても不安になるのですが、20分くらいすると急にもとへ戻ります。家族がかかりつけの先生に相談したところ、「目を強く押したり、息を詰めると止まることが多いが自然に治まっているのなら心配ない」といわれました。このままでよいものでしょうか。

A.発作性上室性頻拍症かも。長時間心電図記録が必要

 ご質問の状況から判断しますと「発作性上室性頻拍症」が考えられます。運動したり、興奮したりすると脈は速くなりますが、この場合多くても毎分150程度までであり、その増え方や減り方はややゆっくりしているのが普通です。この病気ではしかし、多少の予感を伴うこともありますが、ほとんどは何かの拍子に毎分200前後の頻拍が急に始まり、また突然この発作が収まるという特徴があります。あなたのように比較的短い時間で自然に止まったり、眼球を痛いほど押したり、きばったりして止められることが多いのですが、なかには長い時間発作が続き、このため血圧がひどく下がったり、急速に心臓の予備力が減るなどのひどい症状を起こすこともあります。心臓にもともとの病気の無い場合が多いのですが、WPW症候群などの生まれつきの病気が原因であることもあります。

 発作性上室性頻拍症の診断には自然発作中の心電図所見が一番のよりどころであり、このために最近はテープレコーダーを用いての長時間心電図記録が行われています。これを繰り返しても自然発作を記録出来ない時はカテーテル法により頻拍発作を人工的に誘発してこの病気であることを診断しますが、これにより頻拍発作の起きる原因や治療の方針を併せて確かめることが出来ます。

 発作が長く続いたり回数が増えて行くようであれば適当な薬で予防する必要があり、また極端な場合は外科手術の対象となることもあります。

 以上を参考にして様子によっては専門医に相談されることをお勧めします。


  
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