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NO.10

楽しく続けよう減塩生活


北海道医療センター 栄養管理室 松本 信子氏

 「最近血圧が高めですね。今日から塩分を減らしましょう。」とお話がありました。皆さんはどうされますか。
 味噌汁は飲んじゃいけない。漬物も食べられない。味付けを薄くして、味気のない食事を食べなければいけないのかな?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

 我慢ばかりですと、途中で辛くなってしまうこともあると思いますが、減塩生活を実践することで、高血圧や脳卒中の予防、食べ過ぎによる肥満を防ぐことに繋がります。
 今回は、減塩食を美味しく、楽しく長く続けられる方法についてご紹介させて頂きます。

 現在1日の目標塩分摂取量は、心疾患のある方は男女とも6.0g未満、それ以外の方では男性8.0g未満、女性7.0g未満となっています。
 ちなみに日本人の塩分摂取量は平成27年の国民栄養調査では男性11.0g、女性9.2gの結果となっており、若い年齢層では塩分摂取量は減少傾向にありますが、高齢の方の塩分摂取量は平均値を上回っている状況です。

1 どなたでも無理なく、塩分を減らす方法として濃い味がお好きな方は魚や肉に塩味を付け、サラダには出し酢の利用、煮物等は出し汁で旨みを効かせ薄味でも食べやすくし、塩分量を調節する。

2 私たちの味覚は、言葉に大きく影響されると言われています。
例えば、「いつもより出しを効かせたよ。いつも以上に愛情込めて作ったよ。」などと言われると、脳がよりおいしいと感じるそうです。言葉のパワーを上手く利用してみましょう。

3 唐辛子、カレー粉、こしょう、削り節、酢などを利用し、味にメリハリをつけると味を感じやすくなり、薄味でもおいしく食べられるようになります。

4 味噌汁を作る時は、野菜を沢山入れると器に入る汁が少なくなる分、塩分も少なくなり、野菜料理の1品にもなります。また器を小さくすることで、更に塩分を減らすことができます。

5 チューブに入っているわさびなどには、塩分が含まれていますので、昔ながらの缶に入った粉わさびを使用すると、塩分は0gとなります。

6 使用する食具を工夫することによって塩分を減らすことができます。
麻婆豆腐をれんげやスプーン、箸で食べるのとでは、箸で食べた方が塩分がお皿に多く残るため、塩分摂取量が少なくなります。

7 お寿司を食べる時は、すし飯に醤油をつけるとすし飯に醤油がしみ込んでしまいます。ねたの方に少量だけ付けるようにすると、塩分を減らすことができます。

8 漬物は一夜漬けにする。小皿に量を決めて盛ると食べすぎを防げます。

9 おやつにも塩分は含まれています。甘い物も甘さを引き立たせるために、塩が入っています。また、かた焼きせんべい2枚で約1gの塩分が含まれていますので注意が必要です。
 おやつを食べ過ぎると肥満にも繋がります。太ると血圧も高くなりやすいので、ほどほどにしましょう。

10 食事を食べる時の工夫点として、野菜をしっかり食べることによって、野菜に含まれるカリウムという栄養素が体内の塩分を外に排出してくれる働きがありますので、野菜をしっかり食べることも大切です(カリウム制限のある方は注意が必要です)。

 野菜から食べ始めると満腹感にも繋がり、血糖値の上昇も緩やかにしてくれます。
 また、食事はバランス良く、主食、主菜、副菜を揃えて、ゆっくりよく噛んで腹八分目で食べると健康に良いとされています。

 これからもお元気に過ごしていただくために、塩分控えめ、バランスよく食事を食べるようにし、減塩生活を楽しく工夫しながら、毎日継続していきましょう。

 出し酢や出しを上手く利用する方法については、次号でまた詳しくお話しさせて頂きます。お楽しみに。

 

図@〜C 女子栄養大学出版部 減塩のコツ早わかりより引用

  • 図1
  • 図2
  • 図3
  • 図4
  • 図5

  
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