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NO.117

第30回日本心血管 インターベンション治療学会

北海道医療センター 看護師
平川 歩未氏

 2022年7月21日から3日間の日程で第30回日本心血管インターベンション治療学会(CVIT)学術集会が横浜にて開催されました。

 私は「病棟看護師とのチーム看護〜放射線被ばく患者へのケア〜」という演題で講演しました。

 内容は当院でカテーテル検査・治療を受け、被ばく線量が3Gy以上となった患者さんに対するケアと追跡システムの確立までの経緯や運用方法についてです。放射線は目に見えるものではなく、過度な線量でない限りは身体への影響も著明に現れることは少ないため、なかなか認識がされづらい分野でもあります。また、急性期に発症する症状もあれば、遅延性に出現する症状もあります。

 症状が出たときに、どのように対応(ケア)をするのかが患者さんのQOLの維持に大変重要になってきます。そのため、検査や治療を受けられる患者さんへ放射線による皮膚障害等の合併症に関して事前に説明することや、発症したらすぐに気づく(気づいてあげられる)環境づくりがとても大切です。

 今回、対象となる患者さんへのケアのシステムとして、まず診療放射線技師が線量管理を行い、3Gyを超えた時点でカテ室看護師へ報告し、「血管造影透視・撮影報告書」を作成します。退室の際にカテ室看護師から病棟看護師へ申し送りを行うとともに、電子カルテの注意喚起メモやホワイトボードというシステムを活用し、医師や看護師、他職種の患者さんに関わる全てのスタッフと情報を共有できるようにしました。退院時の患者指導用のパンフレットを作成し、患者さんとご家族へも異常に気づいてもらえるよう説明をしています。さらに「放射線皮膚障害等チェック表」を作成し、観察をしたスタッフ(医師及び看護師)が随時記入でき、経過を見られるようなシステムを構築できたことで、外来でも患者さんの皮膚状況へのフォローができるようになりました。

  最後に、本学会参加にあたり研究開発調査助成を賜りました一般財団法人北海道心臓協会に心より厚く御礼申し上げます。


  
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