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NO.108 |
第28回日本心血管
インターベンション治療学会
CVIT2019学術集会
北海道大学大学院循環病態内科学教室
大学院生 小林 雄太氏
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第28回日本心血管インターベンション治療学会CVIT2019学術集会が2019年9月19日から3日間の日程で名古屋国際会議場にて開催されました。
今回のテーマはInnovation for Optimal PatientCareで、医師・看護師・放射線技師・臨床工学技士などの様々な職種が発表し、活発な討論・意見交換が行われています。毎年約5000人が参加する循環器疾患領域でのカテーテルインターベンションにおける最大規模の学会です。
私は本学会にて「The additional diagnostic value of ECG-gated Tc-99m SPECT imaging in a patient with multivessel coronary artery disease」という演題で発表させていただきました。
冠動脈疾患患者において多枝病変患者での虚血領域の判定は難渋することが多く、これまでMRIやSPECT、エコー検査など様々な検査が検討されておりますが、未だ標準的な検査は確立されておりません。
今回、私は陳旧性心筋梗塞の既往のある多枝病変患者での狭心症再発患者の診療において、SPECT検査の中でも心電図同期SPECTがより虚血領域の評価に有用であった一例を経験したため、報告いたしました。
これまで、心電図同期SPECTでの画像検査での評価を報告した例は少なく、本症例では他検査では虚血領域の判定が難しかったことから、今後の多枝冠動脈疾患の患者の評価において非常に有用である可能性が示唆されました。
ポスター発表では有りましたが、多くの聴衆に参加いただきました。その場で有意義なディスカッションを行うことができ、本学会で得られた知見を今後の研究活動に役立て、少しでも循環器病学の研究発展に貢献できればと思います。
最後になりますが、本学会への参加にあたり研究開発調査助成を賜りました一般財団法人北海道心臓協会に心より厚く御礼申し上げます。

