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NO.68

第27回日本循環器病予防セミナー

札幌医科大学 公衆衛生学講座 講師
樋室 伸顕氏

樋室 伸顕氏

 私は2014年7月30日から8月3日までの5日間、滋賀県のラフォーレ琵琶湖で開催された「第27回日本循環器病予防セミナー」に参加させていただきました。

 このセミナーは循環器病予防のための疫学研究・臨床研究の基礎と実践を学ぶもので、昭和63年から毎年1回、日本各地の大学の循環器や公衆衛生の講座が持ち回りで開催しています。これまで1,000人以上が受講し、修了者は循環器病予防研究の研究者や指導者として活躍しています。

 第27回である今回は、「歴史から学び、これからの循環器病予防戦略を考える」をテーマに実施されました。5日間で、特別講義、ランチョンセミナーを含めた15コマの講義と、研究計画書を作成しプレゼンテーションをするグループワークという2本立ての構成です。

 講師陣は日本を代表する循環器病予防・疫学の現役の研究者の方々です。これだけ著名な講師陣が5日間もの間一堂に会しているだけでもすごいことなのに、連日深夜までグループワークの指導をしていただけるという夢のようなセミナーでした。参加者は北海道から沖縄まで、42名の医師や看護師、栄養士や理学療法士などでした。

 セミナーは事前に配布された開催案内に「4泊5日のこのセミナーは、かなりハードなスケジュールですので、体調万全でご参加ください。」と注意書きがあったとおり、とてもハードなものでした。

 講義内容は主に疫学研究における研究計画作成の方法に関して行われ、疫学研究の基礎、コホート研究や介入研究、臨床研究の計画と実施、研究計画の作成、生物統計学、循環器疾患に関する疫学や予防など、どれもとても興味深いものでした。

 グループワークの私たちのグループは、循環器内科の医師3名、精神科の医師1名、栄養士2名と理学療法士1名の7名でした。

 「収縮能が保持された心不全(heart failure with preserved ejection fraction:HFpEF)患者を対象とした有酸素運動と筋力トレーニングがQuality of Lifeと身体活動量に及ぼす効果」というテーマで研究計画の作成に取り組みました。グループのメンバーはみんな初対面でしたが、人見知りをしている間もなく、初日から文献検索やプレゼンテーションのスライド作りに、連日食事中や深夜まで中身の濃い議論を続けました。

 その甲斐もあって、私たちのグループは6グループ中2位という結果でした。寝不足で疲労していましたが、とても清々しい気分でプレゼンテーションを終えました。

 私は今回このセミナーに出席し、全国の循環器病予防の疫学に興味を持つ臨床家や研究者の方々と議論を行い、非常に多くの刺激を受けました。今後の研究生活に大きな自信を与えてくれるものとなりました。この自信を循環器病予防の今後の研究に大いに役立てていきたいと思います。

 最後になりましたが、本セミナーへの参加にあたり研究開発調査助成を賜りました一般財団法人北海道心臓協会に心より厚く御礼申し上げます。


  
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