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NO.60

第39回日本集中治療医学会 学術集会に参加して

北海道大学病院 循環器内科病棟
看護師 濱多 なつみ氏


 2012年2月28日〜3月1日に千葉県、幕張メッセで開催された第39回日本集中治療医学会学術集会に参加させていただきました。
 学術集会のメインテーマは“Quality and Safety in Critical Care”であり、医師・看護師・臨床工学技士等多職種が参加し、集中医療に関連した治療からリハビリ、看護ケア、スタッフの教育等多岐にわたる演題が発表されていました。
 また、会場では新型の医療用ヘリコプターを含め、様々な医療機器が展示されていました。発表会場は立ち見が多数出ており、会場は活気があふれていました。

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 今回、私は看護研究として行った『体外式補助人工心臓装着患者一事例に対するシャワー浴方法の安全性に関する検討』を発表させていただきました。
 体外式補助人工心臓は重症心不全患者の心臓機能をサポートする目的で装着される医療機器です。
 これを装着した患者さんは体外から心臓に直接つながる管、血液を循環させるポンプ、大きなスーツケースほどの大きさのある駆動装置が常に身体に装着された状態となります。
 心臓機能が回復、または心臓移植を受けるまでの期間、長期間にわたり患者さんは自立した日常生活が大幅に制限され、医療者や家族からさまざまな支援を受けながら入院生活を送ることになります。一人で歩行する、ベッドから起き上がる、トイレまで移動する、好きな時間に外出する、入浴する等、元気な時には何気なく行っていた行動に医療者の介助やご家族の見守りが必要となります。
 シャワーや入浴は患者さんの入院生活の楽しみや満足感につながることが多く、患者さんの日常生活の質向上に向け、体外式補助人工心臓を装着した患者さんが安全により満足感が得られ、清潔効果の高いシャワー浴ができないかを医師とともにシャワー浴の方法を検討し、実施しました。実施した結果を分析し、実施したシャワー方法が患者さんにとって安全で爽快感や満足感が得られるものであったことを今回ポスター発表してきました。
 また、同じ状況になる患者さんの看護を経験している他施設の方とも意見交換することができました。
 今後さらに循環器疾患を持つ患者さんの生活の質向上に向け、工夫できることはないか考え、取り組んで行きたいと考えています。

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 最後に、本学会への参加にあたり研究開発調査助成を賜りました財団法人北海道心臓協会に対し、厚くお礼申し上げます。

信太 寛和
北海道大学病院から参加したメンバー 右から二人目が濱田氏

  
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