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第52回日本腎臓学会に参加して
旭川医科大学病院 初期研修医
鹿原 真樹さん
私は平成21年6月3日から3日間、横浜で開催された「第52回日本腎臓学会」に参加してきました。腎臓分野の学会では、日本透析学会と双璧をなす全国規模の学会です。今回は「Japan Kidney Week(JKW)」と銘打って、2つの学会が共同開催されました。透析学会では、医師以外のコメディカルも数多く参加される学会です。その二つが同時に開催され、大規模な学会となりました。
学会では、ポスターでの発表や、口頭での発表があります。今回、私は初日に「血液透析患者におけるエリスロポエチン製剤使用量と心血管危険因子との関連」について、初めて全国学会でポスター発表させていただきました。発表内容は、近年メタボリックシンドロームや糖尿病などの増加に伴い、慢性腎臓病(CKD)患者さんが増加していることを踏まえ、血液透析を受けている方の貧血や、心血管病の発生リスクについて検討したものです。発表後にいただいた質問で改めて気付かされる点もあり、大変勉強になりました。今後もこのテーマについて更に理解を深めていきたいです。
他には、シンポジウムで日本の腎臓病診療をリードする先生方のお話を生で聴くことができ、非常に刺激になりました。5日にはiPS細胞の研究で有名な京都大学の山中伸也教授の講演を聞くことができました。会場は満員で、メディアの出入りもあり、注目度の高さを示していました。内容も、ユーモアを交えながら世界レベルの研究をわかりやすくお話していただきました。また、招聘講演として海外の著名な先生のお話を聴く機会も多くありました。自分の発表した内容に関連するお話も聴くことができました。このように、演題内容は多岐にわたり、3日間飽きることなく勉強することができました。
また、昨年度も開催された「男女共同参画企画」も、今後の自分のキャリアを考える上で、非常に興味深いものでした。
その他にも、腎病理組織カンファレンスや、若手に対する教育的な講演もあり、理解を深めることができました。また、なによりも同世代の発表を聞いて、「自分もがんばらなければならないな」と感じました。
3日間、本当に刺激的な日々を送ることが出来ました。
最後に、本セミナーの参加にあたり研究開発調査助成を賜りました財団法人北海道心臓協会に心より厚く御礼申し上げます。