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NO.43

第21回循環器予防セミナー参加報告

札幌医科大学大学院 加齢制御科学 大学院生
三俣 兼人さん


三俣 兼人さん

 私は平成20年7月31日から5日間、東京都新宿区の東京医科大学で開催された「第21回循環器病予防セミナー」に参加してきました。本セミナーは、昭和63年(1988年)より、若手を対象に開催し、近年の循環器疾患の増加と重症化に対応すべく循環器疾患の疫学・予防研究のための最新の知識を習得する事を目的としたものです。

 毎年、全国より様々な職種の人間が集まり、各大学の循環器講座や公衆衛生講座が毎年持ち回り制で主幹となり若手研究者を対象に循環器疫学会の第一人者の講師陣が講義や研究計画の作成の指導を行うものです。今回は北海道から九州まで、約50名の医師や看護師、栄養士などが参加しました。セミナーは主に講義と実際にグループでの研究計画の作成という構成になっていました。疫学分野の第一人者の先生方が講義を一日5〜6講義を5日間に亘り行いました。講義を行っていただいた先生方は非常に個性的で、講義の内容は非常に興味深いものでした。講義内容は主に疫学研究における研究計画作成の方法に関して行われ、研究対象の選択方法、実施検査の標準化の方法、疫学研究の歴史などについてなされました。

 グループでの研究計画の作成に関しては、参加者を6グループに分け各グループで自由に循環器に関する研究計画を作成するという形で行われました。私たちのグループには、私を含め循環器に携わる医師や小児科の医師、小学校の保健師など8名で構成されました。連日、講義終了後より各グループで、計画の作成や議論、研究計画書の作成、プレゼンテーションのスライドの作成など行い、最終日にプレゼンテーションを行う形で行われました。私たちは小児分野の専門家をグループに含むことから「母子の出生時状態とその後の成長が思春期血圧に及ぼす影響」というテーマで研究計画を行い、6グループ中最優秀賞を受賞することが出来ました。その他には、特定保健指導にメンタルケアを取り入れる介入研究やピロリ菌と心血管疾患の関係に注目した研究など様々な研究計画が発表されました。他のグループの研究計画自体も非常に興味深いものが多数あり、自分の今後の研究テーマの参考になりました。

 私は今回このセミナーに出席し、全国の循環器疫学に興味を持つ若手の研究者と議論を行って非常に刺激になりました。特に当教室が行っている丹野・壮瞥の疫学研究と同じ観察研究で有名な九州久山町研究を行っている九州大学の先生の話などは非常に勉強になりました。

 最後に、本セミナーの参加にあたり研究開発調査助成を賜りました財団法人北海道心臓協会に心より厚く御礼申し上げます。


  
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