ロンドン(CNN) オランダでの最新の研究によると、お酒を1日3杯
程度までの飲むと、アルツハイマー病の危険性が半減する可能性
があることが分かった。適量は1日当たり1杯から3杯。これより少な
くても多くても、効果は減少するという。これまで赤ワインの効用が伝
えられてきたが、ビールや蒸留酒にも効果があるようだ。
ロッテルダムのエラスムス大学のこの研究は55歳以上の健康
な5395人を対象に調べた。このうち、6年間にわたる調査で痴
呆症状が現れた197人について、アルコール摂取量と痴呆症
状の関係を分析した。
全く飲まない人に比べ、適度のアルコールを摂取していた人の
42%が痴呆症にならなかった。また、毎日は飲まないが1週間
に1杯以上という人の25%、1週間に1杯以下という人の18%
も、症状が現れなかったという。原因としては、アルコールが脳
の記憶学習にかかわるアセチルコリンを分泌させるためだとみ
られている。
ただし、適量を超えると、痴呆症になる危険性は、全く飲まない
人の1.5倍になる。脳出血や脳こうそくを引き起こし、脳血管性
の痴呆症、アルコール痴呆症につながる。肝臓にも悪いので、
飲みすぎは百害あって一利なしだ。