発掘!あるある大事典/フジ系・2月23日放送
40度に14分でリラックス効果
 

 入浴の最大の効果といわれるリラックス効果は、深部体温の変動と密接な関係がある。深部体温は、脳や内臓など身体の深部を流れる血液の温度で、外気によって細かく変動する体表面温度と異なり、三七度前後に保たれている。深部体温が短時間で上昇すると、脳がリラックスした状態であることを表すアルファ波が脳内に出始める。

 四〇度のお湯につかった場合の脳波を測定したところ、深部体温が約一度上昇したときにアルファ波がピークに達した。しかし、入浴を続けるとアルファ波は減少していく。これは上がりすぎた深部体温を下げるために心拍数が増加。それを脳がストレスと感じるため。つまり、心拍数を増やさずに深部体温を一度程度上昇させる湯温と入浴時間を組み合わせる必要がある。

 実験の結果、四〇度の湯温では十四分程度、四一度ならば十分程度入浴するのがリラックスに効果的だと分かった。ただし、浴室の気温が低い場合、お湯も急激に冷めてしまう。それを防ぐには、シャワーで浴室の床や壁を温めたり、浴槽のふたをしないでお湯をためたりするなどの工夫が必要になる。

 ダイエットには、腰までつかる半身浴はカロリーの消費が少ないので不向き。入浴でダイエットするには、全身浴で熱めのお湯につかるのが効果的だ。その際の湯温は、痛みを感じる直前の四二度が理想的。しかし、三分間以上たつと、刺激で収縮していた血管が熱を発散するために拡張を始め、カロリー消費量は頭打ちになる。

 三分間の入浴後、約五分間の休息をとると、心拍数が入浴前とほぼ同じ数字になる。その後にまた入浴すれば、再びカロリーを消費することができる。ただし、四回以上繰り返すと、身体が適応してきて消費量が頭打ちになる。四二度の湯温で三分間つかる全身浴を、五分間の休憩をおいて四回繰り返すのがもっとも効果的なダイエット方法といえる。