治 療 (担当:岩見、泉、アリナザリン)

  治療の必要性

 分離部の異常可動性により腰神経後枝内側枝が刺激され、骨性肥厚は神経根を刺激、圧
迫し、分離部起因性疼痛を発生させる。
 通常滑りの進行は成人に達すると停止するが、麻痺があったり腰痛が強くスポーツ活動
に支障を来すときは保存的治療。これに全く効果が無く、スポーツ活動に支障を来し、生
涯にわたって競技スポーツをする事を望む若者に対しては、手術的治療を選択。

  保存的治療

コルセット3カ月で高率に骨癒合。偽関節型では腰痛軽減のみ。外用薬、経口剤、坐剤の
消炎鎮痛剤や温熱療法、電気療法の併用。腹筋群、腰背筋群の静的ストレッチング。腰筋
緊張が強い症例や椎間板、椎間関節病変合併では骨盤牽引。

  手術的治療

分離部の骨癒合をはかるのが目的で、移植骨を置くなどし、プレートなどで固定。不安定
な時は腰椎間や腰椎仙椎間の固定も考慮。


○分離部骨移植術:分離部新鮮化−移植骨を置く−プレート固定−修復後プレート抜去
 術後2週で胴ギプスで退院−2カ月後軟性コルセットに変える−6カ月後骨癒合後プレ
ート抜去(不要の場合あり)−10カ月後スポーツ復帰。移植骨として腸骨片やセラミック。
 ・Scott法:プレートの変わりにワイヤーを横突起にかけ固定。
 ・Johnson法:棘突起へのワイヤーの位置を上方におく。

○腰仙椎間固定術:形成不全型で椎弓部に骨癒合が得られそうにない場合や、分離端の骨
性突出で脊柱管狭窄や神経根圧迫する場合。
 後方除圧のために後側方固定術(横突起の後方に移植骨を置く)、同時に椎間関節の固
定。すべり症に対して椎間板性発症を考え前方椎間固定術。10カ月後スポーツ復帰
 ・前方法:II度以下、50歳代まで。脊柱管を開く必要なし。腹直筋の横から腹膜外式
にアプローチ。

○分離椎弓摘出非固定術:手技が簡単で合併症少なく、原職復帰が早い。

北大では腰椎固定方として、脊椎後方から椎弓根を経て椎体に刺入した screw を、プレ
ートやロッドで連結する pedicular screw system などが用いられてきた。