竹島問題については、国際司法裁判所で裁定してもらうことを日本側が提案したが、韓国側が拒否した。
多分、負けることを想定したのだろう。不法占拠を続
けているが、交換公文では、「第三者を交えた調停によって解決を図る」と合意している。
文書さえ守らないような国を相手にする要諦は「一切情をかけない」
ことが不可欠だ。
日中間の戦後処理は七二年の共同声明、七八年の平和友好条約によって、中国
側の「賠償請求の放棄」がうたわれている。
しかし、日本側は賠償金の代りとして政府開発援助(ODA)をこれまでに三兆円も拠出している。
韓国の盧武鉉大統領が激しく反日感情を煽(あお)っているのは内政上の不人気を挽回しよ うとしているに過ぎない。
中国首脳部が靖国参拝問題で反日感情を煽っているのも、経済上の大失政を日
本に転嫁しようとの意図がうかがえる。
朝日新聞はこの両国に対して、日本が終りなき土下座を続けろと言いたいのだろうか。(や
やま たろ
う)
同氏は、米国はじめ海外のメディアが、尖閣諸島領有権をめぐる日中の立場を対等に表現するのは誤りであると指摘。
中国が領有権を主張し始めたのは、資源埋蔵の可能性が報告された1970年代からであり、中国の主張には正当性がないとしている。
これに対し、日本は1895年に国際法的に正しい手続きを経て同諸島を占有。また、第2次世界大戦後は米国の施政権下に置かれ、
72年には沖縄の一部として返還されたことを挙げ、「米国が尖閣諸島を常に日本領とみなしてきたことは疑いがない」と指摘している。
≪未来永劫責任負わすのか≫
中国も教科書で人民に「文化大革命」や「天安門」、日本のODA拠出、天皇や歴代総理の謝罪の事実を教えるべし。総理の靖国参拝については、どこ の国でも国のため戦死した兵士たちを弔うのは当然のことである。
歴史認識については、私たち昭和一ケタ世代は終戦時十代で、中国やアジアを侵略したり、南京で中国人を殺したりしたこともないが、父の世代の過ち と不利 な遺産は我慢して相続し、謝り、損害も償ってきた。だが、何の罪もない子供や孫に未来永劫責任を負わせる気は毛頭ない。私たちの世代で悪循環を断とう。
日本での中国人犯罪は、日中関係悪化の一因だ。「蛇頭」など真剣に取り締まれ。六カ国協議については、アジアの平和のため真剣に金正日を説得し、 朝鮮半 島の非核化を実現すべし。なぜなら「核武装した反日・南北統一朝鮮」は日本の悪夢であり、それが現実化したとき、日本の世論は一夜にして「自衛のための核 武装論」に転じること必定である。中国は「中朝軍事同盟第二条」の即時参戦条項を削除して北朝鮮を牽制(けんせい)してほしい。
中国要人は黙って聞いていた。国際社会では、率直にホンネを語る者こそが尊敬されるのだ。(佐々淳行)