≪絵ハガキ部門≫

北海道新聞社賞

「風景」を読んで

谷口 琴音(たにぐち ことね)=札幌市立青葉中学校1年

読んだ本:≪風景 後藤竜二/作 高田三郎/絵 (岩崎書店)≫

「生き肝、弟に食わすんだ」ヤッさんもきっと、そんなもので弟の脳膜炎が治るとは思っていなかっただろう。けれど、そんな迷信にもすがりたい、何としても弟を助けたいという思いが、ヤッさんを動かしたのではないだろうか。このセリフには、ヤッさんの弟に対する愛情がこめられている気がする。そして、その愛情はとても美しいと思う。そういうものが、この作品の中にあり、とても温かい気持ちになった。

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