| 道新立ち読みコーナー |
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エゾシカは明治の開拓期と大正時代に2度、絶滅寸前となった。第2次世界大戦までは野生のエゾシカは絶滅したとさえ思われていた。だが、高度成長期の森林伐採や草地造成がエゾシカに新たな生息地を提供し、天敵のエゾオオカミがいなくなった世界で、エゾシカは息を吹き返し、爆発的に繁殖した。餌として樹皮を剥いで食べるため、森林被害や農作物への食害も深刻だ。道東を中心に20万頭が生息するとの推計もあり、人びとが利用する生活道路にも出没、車との衝突事故も発生している。今、増えすぎたエゾシカの保護管理が喧伝され、生息数をコントロールする強行手段もとられ、シカ肉普及の動きも進んでいる。 だが、自然界のバランスは実に移ろいやすい。私が撮影している雪深いフィールドでは、餌不足から近年、衰弱し、餓死するエゾシカも目立っている。エゾシカの100年の歴史を振り返り思う。増えれば駆除、減れば保護。エゾシカは再び生と死の岐路に立たされている気がしてならない。 最後に、この写真集の出版にあたり北海道新聞社出版局図書編集部の熊谷純二氏とデザイナーの遠藤勁氏ら多くの人に感謝します。 2001年6月 (あとがきより) |
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