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第1巻の刊行は昭和52年(1977年)秋。冬季オリンピックによって札幌の都市基盤が整備され、道路、交通機関をはじめ、現在の札幌の基本形ができあがり、札幌がさらに新しいステップを踏み出そうとする時期での刊行でした。
国際都市としての実をあげよう、文化の質を高めよう、市民が誇りを持って札幌を語れるようにしよう。ハードからソフトへ、心の豊かさを目標にした市政を進めようとした、その大きな事業の1つが札幌文庫の発刊でした。
しかし発刊前には心配もありました。1つには歴史の浅い札幌に、100巻もの本にする何かが存在するだろうか。あるいは資料的研究的価値を重視すれば市民の関心が離れやすいし、読み物風に過ぎれば興味だけのものになってしまう等など。第1巻は「札幌地名考」、地名の由来を通じて札幌の先達の歴史を探る試みでした。その好評が引き金になって、以来25年間、予定通り100巻の完結となりました。過去を探る第1巻と未来を考える第100巻。首尾がととのいました。この間、優れた執筆者に恵まれ、多くの市民に歓迎されて、自治体では例をみない独自の文化叢書を残すことができました。
「第100巻 北都、その未来」序文「夢を紡ぎ 夢を託す」より
札幌市長 桂信雄
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